淀川の西、町工場の町で燻す
寝屋川市は大阪市の北東、淀川を西の境にした北河内の中心部。東は生駒山系の丘陵、西は沖積平地という二つの地形を持つ町だ。高度経済成長期にベッドタウンとして急速に人口が増え、今は商業施設と住宅、そして小さな町工場が立ち並ぶ。
この町の返礼品の顔は、燻製だ。天然紅鮭の無添加スモークと汐鮭切身。株式会社ヒラオという小さな事業者が、この町で丁寧に手がけている。

燻製は、塩漬けにした鮭を低温でゆっくり煙でいぶす。その過程で、塩辛さと燻香が鮭の身に深く入り込む。無添加という選択は、その手間を惜しまないということだ。届いた時、パッケージを開けると、木の香りが立ち上る。切身は薄くスライスされ、そのまま酒の肴に、あるいはサラダに散らして、季節の野菜と一緒に食べる。冬の晩酌に、春の弁当に、その時々の食卓に着地する。
燻製職人の技、13種の海鮮で
同じ事業者から、燻製マイスターの技と味、13種の海鮮セットも届く。鮭だけでなく、帆立、牡蠣、ホタテ、イカなど、季節の魚介を燻した詰め合わせ。一つ一つ異なる火加減と時間で仕上げられた、職人の手仕事の集大成だ。

小さな工房で、毎日同じ手順を繰り返す。塩加減を見極め、煙の温度を調整し、引き上げるタイミングを判断する。その積み重ねが、家の食卓に届く時には、ただの「おつまみ」ではなく、季節の一部になっている。

寝屋川市は、エクセディやオンキヨーといった全国規模の製造業が根を張る町。だが同時に、こうした小さな工房の職人たちも、静かに自分たちの仕事を続けている。淀川の西、町工場の町で、燻製職人は今日も、鮭を塩漬けにしている。