湖畔の町が、米を真摯に作る理由
東北町は、小川原湖の東岸に広がる町だ。湖面を見下ろす田んぼで、この町の人たちは米を作ってきた。1970年代、減反政策が始まった時、割り当てられた目標の6倍もの農家が『もっと作りたい』と手を挙げたという。その執着は、単なる経済的な理由ではなく、この土地で米を作ることへの信頼だったのだと思う。
東北町産まっしぐらは、そうした土地の気質を食べる米だ。品種としてのまっしぐらは、粘りが強く、冷めても硬くなりにくい。朝炊いたご飯が、昼の弁当箱の中でも、夜の冷や飯でも、その食感を保つ。毎日の食卓で、米の質が問われるのは、こういう時間の経過の中だ。

台所に届いて、季節を通じて
精米10キロは、一人暮らしなら2ヶ月弱、家族がいれば1ヶ月程度の量だ。届いた時点で既に精米されているから、研いでそのまま炊ける。保存は、米びつか密閉容器に入れて、冷暗所に置く。夏場は冷蔵庫の野菜室に入れる人も多い。米は呼吸する食材だから、完全密閉より、湿度を避けることが大事だ。
この米の粘りは、味噌汁の具と一緒に食べる時に活躍する。長芋の産地でもある東北町では、すりおろした長芋を汁に落とすことも珍しくない。粘りのある米が、とろみのある汁を受け止める。そういう地元の食べ方が、この品種の選択に反映されているのだろう。
駅伝の町の、静かな力
東北町は『駅伝の町』として知られている。町を挙げて駅伝に取り組み、県内の大会で何度も優勝している。その背景にあるのは、走る選手たちを支える町全体の体力だ。毎日、きちんと食べる。その基盤となるのが、信頼できる米だ。
ふるさと納税で届く米は、返礼品というより、その町の日常を家に運ぶ行為だと私は考えている。東北町の食卓の中心にあるこの米を、あなたの台所に置く。それは、小川原湖を臨む町の、静かな力を毎日の食事で感じることになる。
