白神の麓で育つ、冬のりんご
西目屋村は秋田県との県境に位置し、世界遺産の白神山地がそのまま村の背景にある。標高1000メートルを超える山々に囲まれた盆地のような地形が、この村の農業を形作っている。冬が深い土地だからこそ、りんごは晩秋から冬にかけてゆっくり熟成される。
糖度13度のサンふじと王林は、1月の発送という時期が全てを物語っている。収穫後、冷蔵で寝かせたりんごは、甘さが凝縮され、酸味とのバランスが整う。家に届いた時点で、既に食べ頃だ。箱を開けると、りんご特有の香りが立ち上る。そのまま齧るのもいいが、この村の冬の台所では、すりおろしてはちみつを垂らし、温かいお湯を注いで飲む人も多い。芯を取り除いて焼いたり、薄くスライスしてチーズと合わせたり——冬の食卓に、何度も登場する果実になる。

白神の香りを瓶に詰めた焼酎
もう一つ、この村を知るなら 白神そば焼酎 暗門を手に取ってほしい。暗門滝という村内の名瀑の名を冠した焼酎は、そばの実を使った珍しい一本だ。そばは白神山地の周辺で古くから栽培されてきた作物で、この焼酎はその香りを液体にしたものと言える。

ロックで飲めば、そばの香ばしさが口に広がる。お湯割りにすると、香りがより立ち上り、冬の夜の晩酌に向く。水割りなら、夏場の食事の傍らに置いても邪魔にならない。小さな村の、限られた資源を活かした返礼品だからこそ、飲むたびに西目屋村の風景——ブナ林、滝、そして山々——が思い出される。

山に囲まれた村の、小さな豊かさ
西目屋村の人口は1300人余り。かつて尾太鉱山が基幹産業だった時代は過ぎ、今は白神山地という自然資産と、その麓で育つ農産物が村を支えている。りんごも焼酎も、この地形と気候があってこそ生まれた品だ。寄付を通じて、こうした小さな村の営みに触れることは、日本の農村の現在を知ることでもある。
