六角川が運ぶ、小さな町の米
佐賀市の西、内陸へ20キロ。大町町は県下で最も面積が小さい町だ。東京の千代田区よりやや小さいその土地に、六角川が流れ、北の丘陵が温暖な気候をもたらす。かつてこの町は杵島炭鉱で栄えた。昭和24年には昭和天皇の巡幸を受けた産炭地だ。だが1960年代、エネルギーの転換とともに鉱は閉じた。
今、この町の主役は農業だ。米、麦、キュウリ、イチゴ。そして養鶏。小さな町だからこそ、季節の手当てが濃い。
夢しずくは、その米の一つ。佐賀県産の特A評価米で、5キロ、10キロ、定期便から選べる。届いた米を研ぐ時、粒の揃い方に気づく。炊き上がりの香りは、この町の丘陵と降水量が育てた結果だ。毎日の白飯として、あるいは季節ごとに配送を選んで、台所に根付く。米は保存食でもあり、日々の基本でもある。小さな町だからこそ、その米への向き合い方が、家の食卓に直結する。

牛肉と、町の現在
同じ佐賀県産でも、佐賀牛のサイコロステーキは、晩酌や家族の食卓の華になる。A5ランクの黒毛和牛を、400グラムか800グラムから選べる。小さな町だからこそ、こうした選択肢が、家の人数や季節の集まりに応じて活きる。焼肉として、あるいは煮込みとして。冷凍で届くから、必要な時に必要な分だけ手を付けられる。

玄界灘産の本マグロのタタキも、この町の返礼品の顔だ。150グラム×2パックで、一度に食べきる量ではなく、二度の食卓を想定した分量。冷凍で届き、解凍して薬味とともに。小さな町の返礼品だからこそ、家の食べ方に寄り添う分量感がある。

小さな町の、大きな手当て
大町町は、合併を選ばなかった。2007年に武雄市への合併協議を申し入れたが、2010年に撤回した。町民の意向が変わったという。小さいからこそ、自分たちの食べ方、作り方、暮らし方を守る選択をした町だ。
その町から届く米や牛肉は、単なる返礼品ではなく、小さな町が自分たちの農業を続けるための、寄付者との約束だ。季節ごとに米を選び、晩酌に牛肉を焼き、海の幸を味わう。そうした家の食卓の営みが、この町の農業を支える。
佐賀県最小の町で、最も大切なものは、毎日の食べ方だ。
