京都平野の米作りと、食卓の距離
行橋市の南西部は水田地帯だ。市域のほとんどが平野部で、山地は少ない。その平坦な土地を流れるのが今川、長峡川、祓川。周防灘に注ぐこれらの川が、古くから農業を支えてきた。私はこの町を、北九州市のベッドタウンでありながら、同時に農業の現場を失わない町だと見ている。
食味鑑定士厳選の夢つくしは、その京都平野で育つ米だ。新米の季節、5kgの袋が家に届く。封を開けた時の香り、炊飯器に入れた時の水の吸い込み方、朝食の茶碗に盛った時の艶。米は毎日食べるものだから、その質感と味わいが日々の食卓を決める。食味鑑定士という第三者の目を通して選ばれた米だからこそ、届いた時点で『これは良い米だ』という確信が生まれる。

行橋は、駅前の再開発で商業地が活気を取り戻す一方で、市域南部では農業が今も盛んだ。新田原駅周辺ではナシやモモ、イチジクといった果物栽培が県内有数の規模で行われている。だが米は、果物とは違う。毎日、何度も食べるものだ。その米が、食卓に着地する瞬間まで考えて選ばれているというのは、寄付者にとって大きな安心になる。
周防灘の恵みと、季節の手当て
行橋の食卓は、米だけでは成り立たない。周防灘に面した漁業も盛んで、シャコやワタリガニ(この地域ではガザミと呼ぶ)、そして蓑島地区と稲童地区で養殖されるカキが、冬場の食卓を彩る。春先から初夏にかけては潮干狩りでアサリやマテガイが採れる。
6ヶ月連続で届く夢つくしを選ぶなら、その季節ごとの海の幸と組み合わせることになる。春は新米と新アサリ、初夏はマテガイ、秋口は新米と秋刀魚、冬はカキと米。定期便だからこそ、季節の手当てが自然と整う。

宮崎牛の牛たたきも、この町の返礼品の一つだ。米と牛肉という組み合わせは、日本の食卓の基本形。新米の季節に、良い牛肉を一皿。そうした食べ方が、この町の返礼品を通じて実現する。
行橋は、北九州市への通勤圏内だからこそ、都市的な生活と農漁業の現場が共存している。その両立の中で、米という最も基本的な食べ物が、丁寧に選ばれ、食卓に届く。それが、この町の返礼品の本質だと私は考える。
