潮岬の漁場が、晩酌の主役になる
串本町は本州の南端、潮岬を有する町だ。紀伊半島から突き出した地形のおかげで、熊野灘の黒潮が直に流れ込む。この海が、カツオを育てる。
私がこの町を見ているのは、『海と生業が地続きの場所』としてだ。山地が迫り、古座川が流れ、そして海がある。農業ではイチゴやポンカンが温暖な気候を活かして育つが、この町の本体は漁業にある。カツオ漁は「しょらさん鰹」としてブランド化されている。しょらさんとは串本の方言で「優しい人」という意味だという。その名前の付け方に、この町の漁師たちの仕事への向き合い方が見える。
藁焼きカツオのたたきは、そうした漁場から直結した返礼品だ。藁で香ばしく焼き上げたカツオは、届いた時点で既に調理の半分が済んでいる。冷凍で届くので、解凍して薄く切り、塩をふるだけで晩酌の一皿になる。藻塩が付いているのも心遣いだ。塩辛い海の風味を、そのまま塩で引き出す。

1kg~3kgという量は、一人暮らしなら数週間、家族なら数日で食べ切る分量だ。冷凍庫に常備しておくと、夜に「今日は何か欲しい」という時の答えになる。火を使わず、包丁一本で支度できる手軽さも、晩酌文化には大事だ。
季節の果実と、梅酒で季節を重ねる
この町の農業は、温暖な気候に支えられている。イチゴ、ポンカン、キンカンが季節ごとに実をつける。返礼品では、有田みかんが選べる。有機肥料100%という栽培方針は、この町の土地への向き合い方を示している。

もう一つ、梅酒の飲み比べセットも、この地域の食文化を映している。紀州梅酒、完熟みかん梅酒、ゆず梅酒、赤しそ梅酒——6種類が一度に届く。梅は和歌山の代表的な産物だが、ここではそれを地元の果実と組み合わせている。季節ごとに異なる梅酒を開けることで、カツオのたたきの相手が変わる。春から秋へ、季節が移ろう中で、同じ食卓が違う表情を見せる。
旅と食、両方で町を知る
串本町は観光地でもある。潮岬、橋杭岩、串本海中公園——海岸線に沿って見どころが点在している。楽天トラベルクーポンを使えば、町内の宿泊施設で使える。カツオのたたきを食べながら、いつか実際に潮岬の夕陽を見に行く。そういう『寄付から旅へ』の流れも、ふるさと納税の一つの使い方だ。
返礼品を選ぶ時は、『今、家の食卓に何が足りないか』から始めるといい。晩酌の相手が欲しければカツオを。季節の果実を常備したければみかんを。梅酒で季節を感じたければセットを。そして、いつか町を訪ねる時のために、クーポンを取っておく。そうして、ふるさと納税は『物を受け取る』から『町と関係を続ける』へ変わっていく。
