霧の中で、米は何を吸収するのか
秋から冬にかけて、丹波篠山の盆地は霧に沈む。標高500~800メートルの山々に囲まれた中央の盆地で、気温の年較差が大きく、冬の寒さが厳しい。その霧は「丹波霧」と呼ばれ、乾燥しやすい季節に農作物に適度な水分を与える。私はこの町を、霧と寒さが農産物を磨く場所だと見ている。
盆地特有の気候が生み出すのが、丹波篠山のコシヒカリだ。玄米か精米か選べ、5キロから30キロまで量を決められる。届いた米を炊くと、粒がしっかり立ち、甘みが後から来る。冬の霧の中で育った米は、春の新米とは違う、深い味わいを持つ。毎日の食卓に、この米を置くことで、丹波篠山の盆地の季節が台所に入ってくる。

米から酒へ、同じ土地の循環
この米を育てた土地から、酒も生まれる。秀月の純米生は、丹波篠山の水と米で仕込まれた地酒だ。一升瓶で届き、冷やして飲むと、米の甘さと酸のバランスが心地よい。晩酌の時間に、同じ盆地から生まれた米と酒を一緒に食卓に置く。それは、この町の風土を一杯で感じることになる。

秋から冬にかけて限定で出される秀月の冬限定セットは、にごり酒と朝一番しぼりの飲み比べ。季節が変わる時期に、同じ蔵の異なる表情を味わう。保存は冷蔵で、開けたら数日で飲み切る。生酒だからこそ、新鮮さが命だ。

盆地の農業を支える、米以外の選択肢
丹波篠山の特産は米だけではない。黒大豆、栗、松茸、山の芋——盆地の寒暖差と霧が生み出す農産物は多い。だが、米と酒は、この町の食卓の中心にあり、寄付を通じて家に届く時、最も日常的に、繰り返し食べ飲むことになる品だ。
丹波篠山牛のヒレステーキも、この町の畜産を代表する返礼品だ。1枚から5枚まで選べ、冷凍で届く。焼く前に常温に戻し、塩をふって強火で焼く。肉の旨みが凝縮した一枚は、米と酒の食卓を特別な日に変える。
丹波篠山への寄付は、盆地の霧と寒さが育てた米を、毎月の食卓に迎えることから始まる。