扇状地に広がった、日本最初の郊外
池田市の南部は、猪名川がもたらした扇状地だ。大阪平野の北辺に位置するこの町は、1910年、箕面有馬電気軌道(後の阪急電鉄)によって、日本初の郊外住宅地として開発された。小林一三が仕掛けたこの事業は、サラリーマンを対象にした割賦販売という新しい仕組みまで持ち込んだ。
町並みを歩くと、その時代の選択が今も息づいている。高級住宅街は五月山の山麓に沿い、南部の待兼山麓にも富裕層の邸宅が静かに立つ。阪神間モダニズムの影響を受けた建築が、時間をゆっくり重ねている。
北部に目を向けると、細河地区では植木が育つ。日本四大産地の一つとして知られるこの地は、古い産業と新しい町の共存を示している。
旅のクーポンで、この町の層を読む
日本旅行の地域限定旅行クーポンは、池田市への寄付で手に入る。60,000円分のクーポンは、この町の周辺を巡る旅に使える。

五月山公園の春の桜、秋の紅葉。山上からの夜景。あるいは、小林一三記念館で阪急創業の歴史に触れ、カップヌードルミュージアムで安藤百福がチキンラーメンを発明した小屋を見る。ダイハツ工業の本社がある町の、産業と暮らしの距離感を感じながら。

このクーポンは、池田市そのものへの旅というより、この町が育んだ周辺地域への入口だ。郊外という概念を日本に持ち込んだ町から、その周辺へ。歴史の層を辿る旅になる。
