砂浜と川が織りなす農地
白子町に入ると、まず感じるのは地形の静かさだ。九十九里平野に含まれるこの町は、なだらかで、水平線が近い。太平洋に面した遠浅の砂浜。そして町の中心を南白亀川が流れている。
この川の存在が、この町の農業を形作った。他の長生地域では溜池が必要だが、ここは違う。南白亀川からの用水が、田畑を潤す。浜風の中で育つ稲は、塩分を含んだ空気にさらされながらも、川の水に支えられて実をつける。
千葉県産コシヒカリは、この環境が必然的に生んだ一品だ。粒が揃い、甘みが深い。炊きたての湯気の中に、浜の空気が混ざっているような、そんな米だ。朝日が昇る食卓で、白い飯を口に運ぶ。それだけで、この町の地形が見える。

江戸の漁業から、今の保養へ
白子町の歴史は、海から始まった。紀州の漁民が伝えた地引き網。九十九里いわし漁発祥の地として、江戸時代には繁栄があった。だが機械揚繰網の時代になると、良港に恵まれず、漁船の大型化に対応できなかった。
産業は転換した。農業と観光へ。今、この町は白子温泉を有する保養地として知られている。浜風の中で疲れた体を、温泉の湯が癒す。白子温泉ホテルご利用補助券は、その営みへの寄付だ。

五つの海水浴場を持つこの町で、夏は家族連れが訪れ、冬は温泉を求める客が来る。町は季節ごとに表情を変える。寄付をすれば、その季節の白子を、自分たちのペースで味わうことができる。
千葉県産粒すけも、同じ南白亀川の恵みを受けた米だ。品種は異なるが、この町の土と水が育てた粒の物語は変わらない。
