水に囲まれた町の米作り
栄町は千葉県北部の平野にあり、北は利根川、南は印旛沼、中心部には長門川が流れる。川と沼に囲まれた地形が、この町の産業と暮らしを決めている。西印旛農業協同組合の東部支店が拠点を置き、基幹産業は第一次産業。特に水田地帯が広がる西北部と南部では、代々米作りが営まれてきた。
栄町産コシヒカリは、その水と土の恵みを受けた米だ。長谷川農園が手がけるこの米は、ちばエコ認定を受けている。つまり、化学肥料や農薬の使用を減らし、環境に配慮した栽培方法で育てられたということ。水が豊かな土地だからこそ、そうした丁寧な作り方が可能になる。

届いた米を研ぐ時、水の透明さが違う。炊く時の香りも、粒の立ち方も、毎日の食卓に着地する。秋の収穫から冬を越え、春先まで、この米は家の台所で季節を一巡させる。白米で炊いて、ご飯の甘さを感じるのもいい。おにぎりにして、弁当に詰めるのもいい。米作りの町から届く、水と手間の結晶。
町の産業を支える農の営み
栄町の農業は、米だけではない。黒大豆「どらまめ」も特産品として知られ、それを使った焼酎や菓子も作られている。しかし米は、この町の基本であり、最も多くの農家が関わる作物だ。

利根川流域という立地は、かつて水害のリスクも抱えていた。今、スーパー堤防発祥地の碑が町に残るのは、そうした歴史を記憶するためだ。水と付き合い、水を活かし、水に守られる。栄町の米作りは、そうした関係の上に成り立っている。
選べる内容量という仕組みも、家族の大きさや食べるペースに合わせられる配慮だ。届いた米を、毎日の食卓で、ゆっくり食べ進める。それが、この町の農家の手間と季節を、最も素直に受け取る食べ方だと思う。
