冷凍で届く、玉川村のサルナシ——季節を閉じ込める手仕事
玉川村の名は、かつて泉村と須釜村を流れた玉川に由来する。その土地で、いま最も大切にされている特産品が冷凍サルナシだ。

サルナシはベビーキウイとも呼ばれ、キウイより小ぶりで、皮ごと食べられる。玉川村はこの果実を単なる農産物ではなく、地域資源として再発見し、商品化を進めてきた。2017年に玉川大学と包括的な連携協定を結び、パッケージ提案から6次産業化まで、村全体で取り組んでいる。
冷凍で届く1.2キロは、夏から秋にかけて収穫した果実を、旬のうちに冷凍したもの。解凍すると、酸味と甘みのバランスが生きた、独特の風味が戻る。朝食のヨーグルトに混ぜるのもいいし、そのまま食べるのもいい。冷凍だからこそ、季節を越えて、この村の手仕事を家の台所に迎え入れることができる。
冬の晩酌、春の焼肉——地元の牛肉が日常に
玉川村は製造業の産出額が大きく、農業と工業が共存する土地だ。その中で、地元産の牛肉も返礼品として用意されている。いしかわ牛のモモ肉は焼肉用、すき焼き用は薄切りで届く。

モモ肉は赤身が主体で、脂が少ない部位だ。焼肉用なら、強火でさっと焼いて、塩やタレで食べる。すき焼き用なら、割り下の中で、野菜と一緒に煮込む。どちらも、家の食卓に届いた時点で、その晩の献立が決まる。冷蔵庫に入れば、週末の食事の主役になる。
玉川村は福島県中通り中部に位置し、冬は-10℃以下に冷え込む厳しい気候だ。そうした環境で育つ牛肉は、引き締まった肉質を持つ。地元で育てられた牛が、地元の食卓に戻ってくる——それは、この村の生業の一部を家に迎え入れることでもある。
毎日のご飯——コシヒカリ10キロの重さ
玉川村産コシヒカリは、10キロで届く。毎日のご飯を支える量だ。
玉川村の気候は温暖湿潤で、年平均気温は11.8℃。冬は長く、降水量も多い。そうした環境で育つコシヒカリは、粘りと甘みのバランスが特徴だ。毎朝、毎晩、この米を炊く。季節が変わり、新しい米が届くまで、家の食卓はこの村の土地を食べ続ける。
返礼品として届く米は、備蓄の観点からも、日々の食事の観点からも、最も基本的で、最も大切な品だ。派手さはないが、毎日の食卓に欠かせない。それが、この村の返礼品の本質を表している。
