山と川に挟まれた米の町
福島県の中通り北部、国見町は東北自動車道と国道4号が通る交通の要所だ。しかし町の本質は、そうした幹線道路の脇にある。西は宮城県との県境を成す山地——半田山、馬頭山、厚樫山——が連なり、南には阿武隈川が流れる。この川と山に挟まれた盆地のような地形が、米作りに適した土壌と水をもたらしてきた。
私がこの町を見るとき、思うのは「通過地点ではなく、根ざした土地」ということだ。1954年に5つの村が合併して国見町が生まれて以来、この地は農業を軸に生きてきた。東日本大震災で震度6強を観測し、役場庁舎も被災したが、2015年に新庁舎が完成し、町は前に進んだ。その歴史の中で、米作りは変わらず続いている。
毎日の飯として、天のつぶを選ぶ
国見町産の天のつぶは、この町の米作りの現在形だ。天のつぶは、福島県が開発した品種で、粒が大きく、甘みと粘りのバランスが取れている。ふるさと納税の返礼品として選べるのは5kg、10kg、15kg、20kgの内容量で、1回配送か複数回配送かも選べる。

届いた米を開けると、粒の揃いの良さが目に入る。炊くときの水加減は、いつもより気持ち少なめ。粒が大きいぶん、水を吸収する時間が必要だからだ。朝、炊きたての湯気が立つ飯を茶碗によそう。粒がしっかり立っている。口に入れると、甘さが広がる。これは「ご馳走」ではなく「毎日の飯」として、本当に良い米だ。

冬は白飯のままで。春から夏は、冷やして食べるのも良い。秋口には、新米が出るまでの間、この米の粘りが、おにぎりや丼ぶりの具との相性を引き立てる。配送回数を選べるのは、季節ごとに新しい米を家に迎える工夫でもある。
阿武隈川の水、山からの風、この町の農家の手が、毎粒に詰まっている。それを毎日、家族で食べる。ふるさと納税の返礼品として、これ以上に実用的で、町とのつながりを感じられるものは少ないと思う。
