湾に向かう田んぼ、海に向かう食卓
南三陸町は、リアス式海岸の奥深い湾を抱える町だ。志津川湾と伊里前湾。その湾の奥には、北上山地の支脈から流れ下る川があり、川沿いに田んぼが広がっている。町土の七割以上が森林という地形の中で、人の手が入った水田は、海と山の間の貴重な平地だ。
この町の米は、そうした地形の中で育つ。南三陸のひとめぼれは、湾に面した町の、限られた耕地で作られている。ひとめぼれという品種は、粘りと甘みのバランスが良く、毎日の食卓に向く米だ。届いた時は1kg×3袋。白い紙袋に入った米を、台所の棚に並べる。炊くたびに、この町の水と土が、一杯の飯になる感覚がある。

2011年の東日本大震災では、この町も甚大な被害を受けた。志津川地区の地盤は、水平方向に4メートル以上ずれ、垂直方向に沈んだ。それでも、町は立ち直った。今、この米を食べることは、その営みを支えることでもある。
湾の恵みを、家の食卓へ
同じ志津川湾から、銀鮭のハラスとかまのセットも届く。ハラスは腹身。脂が乗った部位で、塩焼きにすると身がほぐれやすく、骨も食べやすい。かまは頭部。味噌汁に入れたり、塩焼きにしたり、出汁を取ったり。一尾の魚を余さず使う食べ方が、この町の台所には根付いている。

1975年、志津川湾でギンザケの養殖漁業が始まった。その後、全盛期には水揚げ高が35億円に達するほど、この町の主要な産業になった。今も、湾の静かな水面で、銀鮭は育てられている。
海鮮揚げのセットは、練り物の詰め合わせ。2箱16個入りは、朝食の一品として、弁当のおかずとして、日々の食卓に着地しやすい量だ。揚げたてを食べるのも良いが、冷めても味わい深い。冷蔵庫に常備しておくと、朝の準備が楽になる。
海と山に挟まれた町の、季節の手当て
この町で食べるということは、リアス式海岸の地形と、そこに暮らす人たちの営みを、毎日の食卓に迎え入れることだ。米は、限られた平地で丁寧に作られ、海の幸は、湾の中で育てられ、漁師の手で獲られる。
寄付をして返礼品を受け取ることは、その営みを続ける力になる。台所で米を研ぎ、銀鮭を焼く時間の中に、南三陸の風景が立ち上る。
