山から水が流れ、田んぼが広がる町
栗原市は、奥羽山脈の栗駒山を源に、迫川・二迫川・三迫川が流れ下る。その流域の低地のほとんどが水田だ。北西部は山地、中部から南東部は河川沿いの低地と丘陵が東西に入り混じる。標高1,627メートルの栗駒山から、最低地点の1.8メートルまで、市内には大きな高低差がある。
この地形が、米作りの条件を整える。山からの清水、寒暖差の大きい気候—冬は-18℃を下回ることもあり、豪雪地帯に指定されている。春から秋にかけて、その厳しさが米粒に凝縮される。
毎月、田んぼの季節が届く
栗原産コシヒカリの定期便は、6ヶ月間、毎月5キロが家に届く。春の田植え後、初夏の青々とした水田、秋口の黄金色へと変わる季節を、食卓で追う形になる。

定期便の良さは、一度に大量に届かないこと。毎月5キロなら、家族の食べるペースに合わせて、いつも新しい米を炊ける。冷蔵庫の奥で古くなる心配もない。米は生鮮食品だ。収穫から時間が経つほど、香りと粘りが落ちる。毎月届くことで、その土地の「今」を食べ続けることができる。

コシヒカリは粘りが強く、冷めても硬くなりにくい。朝炊いたご飯をお弁当に詰めても、昼食時に粘りが残る。家族の朝食、子どもの弁当、夜の食卓—どの場面でも、米の質感が変わらない。
同じ町の別の米も、季節の選択肢に
つや姫の定期便も同じく6ヶ月。つや姫は宮城県産の品種で、粒が大きく、甘みが強い。コシヒカリとは違う食べ心地だ。家族の好みや、その月の気分で選ぶ。

単発で欲しい場合は、だて正夢の2キロという選択肢もある。だて正夢は宮城県が開発した品種。粒が揃い、炊き上がりの白さが際立つ。試しに食べてみる、という使い方に向いている。
台所に根ざす選択
栗原市の米は、市場の「ランキング」や「人気」で選ばれるものではない。奥羽山脈の麓で、毎年同じ季節に、同じ水で育つ。その繰り返しの中で、家の食卓に着地する。定期便なら、その繰り返しを6ヶ月間、毎月の配達で感じることができる。
米を選ぶことは、その土地の水と季節を、家に迎え入れることだ。
