北上川が刻んだ地形、そこで育つ牛と米
紫波町は盛岡と花巻の間、北上川が大きく蛇行する河岸段丘の町だ。東に北上高地、西に奥羽山脈を控え、冬は-15℃を下回る日が珍しくない。降雪量も多く、豪雪地帯に指定されている。こうした厳しい気候と地形が、この町の食べ物の質を決めている。
寒暖差が大きく、冬が長い。そういう環境で育つ牛肉と米は、味が濃い。脂ではなく、赤身の旨みが際立つ。それが紫波町の畜産と農業の特徴だ。
赤身肉の旨みで選ぶ、短角和牛の切り落とし
短角和牛の切り落としは、この町の牛肉の本質を最も素直に表している。短角和牛は、黒毛和牛のような脂の乗りではなく、赤身の甘さと香りで勝負する品種だ。切り落としという形態も、家の台所に着地しやすい。

冬の夜、すき焼きの鍋に入れると、肉の色が変わる瞬間に香りが立つ。脂が少ないから、翌日の口の中がさっぱりしている。あるいは、細切りにして炒め物に。牛丼にしても、肉の味が米に負けない。小分けパックなら、食べたい分だけ解凍でき、冷凍庫の奥で季節を越える。
紫波町は南部杜氏の発祥地であり、酒蔵が複数ある。この赤身肉は、晩酌の肴として、あるいは夜中の一杯の後の〆として、台所に常備する価値がある。
米は、気候の厳しさが味を決める
銀河のしずくとひとめぼれは、どちらも紫波町の水田で育つ。特A受賞の銀河のしずくは、冷涼な気候で育つからこそ、粒が引き締まり、甘さが凝縮される。ひとめぼれは特別栽培米として、農薬と化学肥料を減らしながら育てられている。

北上川の水、冬の厳しさ、昼夜の気温差。そうした条件が、米粒一つ一つに刻まれている。炊き立ての湯気の中で、米の香りが立つ。それは、この町の冬を知っている人間にしか分からない香りだ。
春の野菜も、季節の手当てとして
紫波町産フルーツアスパラは、冬を越えた春の最初の野菜だ。露地栽培のLサイズ以上という指定は、この町の農家が、一本一本の太さと甘さにこだわっていることを示している。
届いた時点で、すぐに塩ゆでにして、バターで炒める。あるいは、グリルで焼いて、塩とオリーブ油だけで食べる。春の野菜は、冬の食卓を支えた米と肉の後に、台所に新しい季節をもたらす。
紫波町への寄付は、この町の四季を、そのまま家の食卓に迎え入れることだ。
