石狩川の最上流で、山が水になる
上川町に入ると、すぐに地形が変わる。北見山地、石狩山地、大雪山系に囲まれた盆地。石狩川はここが源流だ。年間降雪量は816センチ。冬は氷点下25℃を下回る日も数日ある。そうした厳しさの中で、大雪山系の地下から湧き出す水がある。冷涼で豊かな湧き水だ。
この町の産業は、その地形と気候に貼り付いている。ニジマスの養殖は、かつて道内一の生産量を誇った。冷たい湧き水があるからこそ成り立つ仕事だ。アンガス種の肉用牛「大雪高原牛」の飼育も、この高冷地だからこそ。林業も、畑作も、すべてが山と雪と水の条件に応じた営みだ。
層雲峡温泉は、そうした山の懐の中にある。黒岳への登山口として、また冬のスキー客を迎える拠点として、この町は観光地でもある。ロープウェイで標高670メートルから1300メートルへ。さらにリフトで1520メートルへ。夏は登山者、冬はスキーヤーで賑わう。
温泉街に泊まり、季節を感じる
層雲峡の宿泊クーポンは、この町の顔そのものだ。寄付すると、対象施設での宿泊に充てられる。秋の大雪高原温泉の紅葉は「日本一」と呼ばれる。冬の氷瀑祭りでは、大氷像が夜間にライトアップされる。春の雪解け、夏の登山シーズン。季節ごとに、この町は違う表情を見せる。

温泉に浸かりながら、窓の外に黒岳を眺める。流星の滝、銀河の滝。柱状節理の岩壁。そうした景観は、この町の地質そのものが作った。宿泊施設の食卓には、地元で養殖されたニジマスが上がることもあるだろう。冷たい湧き水で育った魚。山の恵みを、温泉の湯に浸かりながら味わう。それが上川町での時間だ。
大雪山国立公園の入口に位置するこの町への寄付は、そうした季節の中に身を置く権利を手にすることでもある。