山の町が米を作る理由
愛別町は、町域の八割が山林だ。石狩川と愛別川の合流点に開けた盆地で、明治の開拓民が入植してから、稲作と林業で生きてきた。だが今、この町の農業の柱は、意外な作物になっている。きのこだ。全道有数の「きのこの里」として知られるようになったのは、1972年からのこと。山の湿度と、林業で出た木材の活用。町の風土がきのこ栽培に向いていたのだ。
そんな町だからこそ、米の存在が際立つ。稲作は今も続いている。山に囲まれた盆地で、丁寧に育てられた米。それが、寄付の返礼として家に届く。
二つの米を、季節ごとに
ななつぼしとゆめぴりかの食べ比べセットは、定期便で選べる。1回、3回、6回、12回。毎月、あるいは隔月で、愛別町の米が届く仕組みだ。

ななつぼしは、北海道を代表する米。粒がしっかりしていて、冷めても硬くなりにくい。弁当に、おにぎりに。日々の食卓の主役になる米だ。ゆめぴりかは、より粘りが強い。炊きたての湯気の中で、一粒一粒がふっくらしている。白いご飯として、そのまま食べたくなる米である。
同じ町で育った二つの米を、季節ごとに食べ比べる。春先は粒立ちのいいななつぼしで、秋口はゆめぴりかで。そうやって、米を通じて愛別町の四季を感じることになる。届いた米を開けた時、その町の土と水と手間が、白い粒に詰まっていることに気づく。それが、ふるさと納税の返礼品の本当の意味だと思う。
山林と川に囲まれた小さな町。きのこの里として知られるようになった今も、米作りは続いている。その米を、毎月の食卓に。