山が90%、白川が暮らしの軸
東白川村は、岐阜県の東部、美濃三河高原の奥にある。村域の9割が山林で、中央を白川が東から西へ貫流し、その沿いに集落が点在する。標高1000m前後の山々に囲まれた地形は、冬の冷え込みが厳しく、春から秋にかけて昼夜の気温差が大きい。こうした風土が、良質な農産物と畜産を育ててきた。
村は1889年の町村制施行時に、神土村、越原村、五加村の三村が合併して発足し、以来一度も合併や分割を経験していない。その歴史の中で、廃仏毀釈により寺院が失われ、現在も日本で唯一、域内に寺が存在しない自治体となっている。そうした独特の背景を持ちながら、村は「日本で最も美しい村連合」に参加し、山村としての暮らしを守り続けている。
飛騨牛の切り落とし、日常の食卓へ
飛騨牛の切り落としは、この村の返礼品の中心を占める。飛騨地域で育った黒毛和牛を、手軽に使える切り落とし形で届ける。280gから2.1kgまで、家族の人数や調理の予定に合わせて選べる。

切り落としは、ステーキのような一枚物ではなく、部位の端や筋を取り除いた際に出る肉を集めたもの。だからこそ、炒め物や煮込み、すき焼きの具として、肉の旨味を活かしながら手軽に使える。冷蔵で届くので、到着後すぐに調理できる。秋口の夜、白菜や長ねぎと一緒に鍋に入れれば、山の冷気の中での食卓が温まる。あるいは、玉ねぎと一緒に炒めて、ご飯の上にのせる。肉の脂が白米に染み込む食べ方は、この村の人たちも日常で重ねてきた手法だろう。
飛騨牛は、岐阜県北部の飛騨地域全体で育てられるブランド牛だが、東白川村はその南の端に位置し、気候と水の条件が良い。返礼品として複数の等級と容量が用意されているのは、寄付額に応じて選択肢を広げるためだけでなく、家庭の食べ方の多様性を想定した設計でもある。
紫もち麦、白川の土で育つ穀
東白川村産の紫もち麦は、150gの小さな袋で試せる返礼品だ。紫もち麦「ダイシモチ」は、通常の白米に混ぜて炊くと、ほのかな紫色が立ち上り、もちもちとした食感が加わる。白川沿いの冷涼な気候は、こうした特殊な穀の栽培に適している。

毎日のご飯に混ぜることで、食感と栄養が変わる。150gは、家族で数日分の試し量として丁度よい。気に入れば、300g×2袋のセットで、より長く食卓に迎えることができる。
山村の食卓を、遠く届ける
東白川村への寄付は、この村の農畜産業を支える選択になる。飛騨牛も紫もち麦も、標高1000m近い山の懐で、季節の手当てを重ねて育てられたものだ。切り落とし肉は、調理の手間を減らしながら、その旨味を家の食卓に着地させる。紫もち麦は、毎日のご飯を、ゆっくり変えていく。どちらも、派手さより、日々の暮らしの中で活躍する品だ。
