砂丘が育てる梨の季節
鳥取市は日本海に面し、沿岸に鳥取砂丘が広がる町だ。千代川流域の鳥取平野は、江戸時代から池田藩の城下町として栄えた。その地形と気候が、今も返礼品の顔を決めている。
秋、この町の梨畑では二十世紀梨が実る。砂丘の風と日中の日差し、夜間の冷え込みが、果実に独特の甘さと歯ごたえをもたらす。砂丘の二十世紀梨は、届いた時点で食べ頃に近い。箱を開けると、梨特有の香りが立ち上る。切ると、果汁が手に落ちる。そのまま齧るのが、この町での食べ方だ。朝食の食卓に、あるいは夜の冷えた部屋で、一切れ口に入れると、砂丘の秋が伝わる。保存は冷蔵で1週間程度。食べきるペースを考えながら、毎日一個、家族で分ける。そういう季節の手当てが、この返礼品の本質だ。

同じ秋の梨でも、小玉の二十世紀梨やあきづきは、量が多い。家族が多い、あるいは梨を日常的に食べる習慣がある家庭向けだ。あきづきは二十世紀より甘く、日持ちも若干長い。どちらを選ぶかは、秋の台所の事情で判断するといい。

米と酒—鳥取平野の冬支度
鳥取市は豪雪地帯に指定されている。年平均降雪量は140cm。冬が長く、厳しい。そこで米と酒が、冬の食卓を支える。
鹿野のさくら姫米は、市内の鹿野町産のコシヒカリだ。鹿野は山間部で、昼夜の気温差が大きい。そうした環境が、米の粒を引き締める。3kg単位で届くので、毎日の炊飯に組み込みやすい。新米の季節(9月下旬以降)に届く設定なので、秋から冬にかけて、新米の香りと粘りを家の食卓で味わえる。
米があれば、酒がある。いなば鶴の純米吟醸は、鳥取の酒蔵の代表作だ。因幡地方(鳥取市の古い呼び名)の水と米で仕込まれた酒は、晩酌の相棒になる。冬の夜、温かい食事の傍らに、冷やした一杯。あるいは燗をつけて、ゆっくり飲む。酒は季節の時間を引き延ばす。
日本海の恵みと、町の選択肢
鳥取市は日本海に面している。冷凍モサエビは、その海が届ける返礼品だ。塩焼き、刺身、天ぷら、煮つけ—調理法は家の冷蔵庫と相談して決まる。急速冷凍なので、解凍後も身が締まっている。日本海の塩辛さが、米と酒の間に入る。
返礼品を選ぶ時は、季節と家の食べ方を先に決めるといい。秋なら梨。冬から春なら米と酒。日本海の幸は、通年で選べる。鳥取市への寄付は、その町の風土が家に着地する約束だ。
