琵琶湖と比叡山に挟まれた細長い市域
大津市の地形は独特だ。琵琶湖の南西岸から南岸にかけて、南北に細長く伸びている。西には比叡山が南北に走り、京都市との境となっている。この山と湖に挟まれた地勢が、古代から水上交通の要衝を生み出した。天智天皇が近江大津宮に遷都して以来、1350年以上、この地は人と物資の往来の中心にあった。
江戸時代、大津は東海道の宿場として、また琵琶湖水運の拠点として繁栄した。大津百艘船という船業者の組合が琵琶湖を往来し、京都や江戸へと物資を運んだ。その時代の活気が、今も延暦寺、園城寺、石山寺といった古社寺に刻まれている。市町村単位での国指定文化財保有件数は、京都市、奈良市に次いで全国3番目。風景と歴史が地続きの町だ。
琵琶湖の水運が育んだ、近江牛
近江牛の切り落としを手にすると、この町の食文化の深さが見える。

近江牛は、滋賀県で育てられた黒毛和牛の最高峰だ。なぜこの地で、こうした牛が育つのか。それは琵琶湖の水運と、その先の京都・大阪という大消費地への距離の近さにある。江戸時代、大津を経由して運ばれた良質な飼料と、湖畔の温暖な気候。そして何より、京都の料亭や大阪の商人たちが求める品質への執着が、この牛を磨いてきた。
切り落としは、すき焼きやしゃぶしゃぶに最適だ。冬の夜、湖畔の宿で、この肉を囲む。琵琶湖を見下ろす窓の向こうに比叡山が黒く浮かぶ。そういう食卓の風景が、この町には似合う。
湖畔の宿で、古都の時間を過ごす
楽天トラベルクーポンを使えば、大津の湖畔に泊まることができる。おごと温泉は、滋賀県下随一の規模を持つ温泉地だ。琵琶湖に面した宿から、朝日が湖面を照らす景色を見る。夜は、延暦寺の灯りが山の上に点々と見える。

この町に泊まることは、単なる観光ではない。古都の時間軸に身を置くことだ。石山寺で平安文学の舞台を歩き、瀬田の唐橋で壬申の乱の歴史を思う。そして夜、近江牛を食べながら、琵琶湖の水面を眺める。そうした時間の積み重ねが、この町の返礼品の本質だ。
松喜屋の近江牛すき焼き用も、同じ思想で選べる。老舗の目利きが選んだ厳選の肉。湖畔の宿の夜食卓で、この肉の甘みが引き立つ。
大津への寄付は、琵琶湖と比叡山に抱かれた古都の、食と風景を家に招くことなのだ。
