山から海へ、河津川が引く一本の線
伊豆半島の南端に近い河津町。町域の大半は山林で占められ、天城山の南東斜面から流れ出た河津川が、唯一の平地を作っている。その川が海に注ぐ河口の近くに、町の中心は息づいている。
山と海の距離が近い。だからこそ、この町の暮らしは両者の恵みに支えられてきた。天城山の地下から湧く温泉、河津川が運ぶ清冽な水、そして相模灘の潮目が集める魚たち。三つの要素が重なる場所だ。
七滝温泉で、山の湯に浸かる
温泉の歴史は古い。1926年、峰の住人が荒廃していた温泉を掘り起こし、大噴湯を得たという。その後、町民有志の手で温泉地は少しずつ整備され、今では複数の宿が山間に点在している。
七滝温泉ホテルの宿泊補助券は、その一つ。河津川の上流、七滝高架橋の近くに位置する温泉地での滞在を支える。冬から春へ移ろう季節、山の湯に身を沈める。湯から上がれば、天城山の稜線が見える。そういう距離感の温泉だ。

海の季節、旬の魚を食卓へ
一方、町の東は相模灘に面している。潮目が複雑に入り組む海域だからこそ、季節ごとに異なる魚が集まる。
金目鯛の煮付けは、この海が育んだ一品。伊豆の沿岸で獲れた金目鯛を、地元の水産業者が丁寧に煮上げたもの。深い赤身の身は、塩辛い海の味を閉じ込めている。白いご飯の上に、そのまま乗せて食べる。骨からも出汁が出ている。

季節が進めば、伊勢海老やサザエ、アワビの定期便も選べる。活きた海の幸が、二ヶ月ごとに家に届く。その時々の旬を、食卓で確認する喜びがある。
温泉と海、どちらを選ぶか
河津町への寄付は、この町の二つの顔を体験する入口になる。山の湯に浸かる静けさ、海の幸を味わう豊かさ。どちらも、この町の地形と産業が必然的に生み出したものだ。
温泉宿泊を選べば、山間の静寂の中で季節の移ろいを感じられる。海の幸を選べば、毎月、潮の香りが食卓に届く。あるいは両方を組み合わせて、この町の全体像を味わうのもいい。
河津川が山から海へ流れるように、この町の恵みも、山と海の両方から流れ込んでいる。
