水が選んだ産業、産業が形づくった町
富士市は、海抜ゼロの駿河湾から富士山頂直下まで、標高差3,680メートルを一つの市域に収める唯一の自治体だ。この地形が生んだのが、豊富な水資源である。富士山の伏流水、富士川、潤井川といった河川が流れ込む土地で、江戸時代から和紙の産地として知られ、明治以降は近代的な洋紙の大量生産へと転じた。
製紙業は富士市の骨格そのものだ。最盛期の1991年には、旧富士市内だけで6,035億円の出荷額を誇り、現在も全国のトイレットペーパーの36.1パーセントを生産している。49社の製紙会社、59工場が稼働する産業都市として、この町は成り立っている。
日常に根ざした返礼品
寄付すると届くのは、その製紙産業の直系である日用品たちだ。トイレットペーパーは、富士の水と技術が詰まった品である。毎日の暮らしの中で、この町の産業が家庭に着地する。選べるロール数や厚さのバリエーションも、製紙技術の多様性を物語っている。


一方、駿河湾に面した富士市の漁業の側面も忘れてはならない。本マグロの赤身は、南の海からの恵みだ。海岸線わずか10キロメートルながら、この町は山と海の両方を抱えている。
富士市への寄付は、水資源を活かした産業の継続を支えることでもある。公害を乗り越え、官民が連携して環境問題を克服した歴史を持つこの町の、現在の営みに参加することになる。
