相模灘を見下ろす、急傾斜の町
熱海に入ると、すぐに気づく。道が、急だ。
伊豆半島の東側付け根に位置するこの町は、ほぼ全域が丘陵地。海岸線もすぐに丘となり、別荘も住宅も、高台の上に建つ。丹那山地という急峻な山々が町を北西から隔てており、相模灘に面した地形は、平坦な土地をほぼ許さない。その代わり、海を見下ろす高さがある。
古くから湯が湧き出ていた。奈良時代には既に知られ、江戸時代には徳川家の「将軍御用達の湯」として全国的な格付けを得た。明治には東京との最初の市外電話が敷かれ、大正には鉄道が通り、昭和には新幹線の駅となった。その度に、熱海は時代の最前線に立ってきた。
1950年の大火で市街地を失いながらも、「国際観光温泉文化都市」として再建された。1960年代には伊豆スカイラインや熱海ビーチラインといった道路網が整備され、観光客は年間500万人を超えた。その後、旅行形態の変化や経済の波に揺られながらも、東京から新幹線で一時間という立地と、海・山・温泉が揃う環境は、今も変わらない。
泊まることで、町の時間に入る
ふるさと納税で熱海に寄付すると、楽天トラベルのクーポンが手元に届く。これは、市内の対象施設で使える宿泊券だ。

熱海の旅館やホテルは、この町の歴史そのものを映している。星野リゾートや大江戸温泉物語といった新興チェーンが老舗を買収・改装する一方で、坪内逍遥や谷崎潤一郎が愛した別荘地の面影も残る。どの施設を選ぶにせよ、泊まることは、この町の時間に身を置くことになる。
夜明け前、高台の宿から相模灘を眺める。朝日が海を染める。その光景は、江戸の大名たちが見た景色と変わらない。温泉に浸かり、町を見下ろす。それが熱海という場所の本質だ。
JTBのふるさと旅行クーポンも同じ役割を果たす。有効期間が三年あるため、季節を選んで訪れることができる。春の新緑、夏の海、秋の夜長、冬の温泉。熱海は、どの季節でも町の表情を変える。

何度も訪れたくなる理由
熱海への寄付は、一度の旅に終わらない。クーポンの有効期間を活かして、何度も足を運ぶ人も多い。その度に、新しい施設を試し、同じ温泉でも季節ごとの違いを感じる。
この町は、観光客数の増減に一喜一憂してきた歴史がある。バブル期には年間400万人を超え、その後は減少に転じた。だが近年、駅ビル「ラスカ熱海」の開業や沿岸部の親水公園の整備により、再び人が戻ってきている。
ふるさと納税を通じて熱海に寄付することは、単に宿泊クーポンを得ることではなく、この町の再生を支える行為でもある。急傾斜の地形に抱かれ、相模灘を見下ろす温泉の町。その風土を、泊まって、感じてほしい。
