山と海に挟まれた国東半島の食卓
国東市は大分県の北東部、国東半島の東側に位置する町だ。市域の西部は山地で、東部は伊予灘に面している。この地形が、町の食べ方を決めている。山間部では古くから農業が営まれ、海沿いの集落では漁業が生業だ。私はこの町を『山と海が同じ距離にある暮らし』として見ている。
六郷満山文化の影響で、寺社や石仏が数多く残る「仏の里」として知られているが、その背景にあるのは、この地形が生み出した独特の産業構造だ。山の恵みと海の恵みが、同じ食卓に並ぶ町。それが国東市である。
豊後牛、すき焼きの鍋へ
豊後牛の肩ロースは、この町の農業の顔だ。大分県産の黒毛和牛で、肩ロースをスライスした形で届く。すき焼きやしゃぶしゃぶに使う厚さに仕上げられている。

届いた時点で既に薄切りになっているので、冷凍庫から出してすぐに鍋に入れられる。冬の夜、家族で囲む鍋の中で、肉が色づく瞬間。その時間が、この返礼品の本質だ。300gという量は、4人家族の一度の食卓を想定した分量。小分けにして冷凍保存すれば、月に何度か、この町の牛肉を食べる習慣がつく。
豊後牛は国東市の基幹産業である農業を代表する品だ。山間部で丁寧に育てられた牛が、都市部の食卓に届く。それは単なる『商品』ではなく、この町の生業そのものが家に入ってくることを意味する。
海の側面:鯛と、炊き込みご飯の手軽さ
一方、海側の返礼品も見逃せない。鯛めしの素は、国東産の天然鯛を使った炊き込みご飯の素だ。20合分、10パック。一パックでご飯2合分が作れる。

これは『調理』というより『準備』に近い。米を研いで、水を入れて、この素を加えて炊くだけ。30分後には、鯛の香りが立ち上る炊き込みご飯ができている。国東の漁業が、この形で家の台所に着地する。冷凍保存できるので、月に何度か、海の町の味を思い出させてくれる。
するめ烏賊の一夜干しも、同じ海の産物だ。肉厚で、酸化防止剤や着色料を使わない。そのまま食べるのもよし、軽く炙ってから食べるのもよし。保存性が高いので、常備菜として台所に置いておける。
山の恵みをもう一つ:米と甘酒
大分県産つや姫は、チャック付きの2kg袋が5つ。10kg単位で届く米だ。つや姫は粘りが強く、炊き込みご飯に向いている。先ほどの鯛めしの素と組み合わせれば、米から鯛の香りまで、すべてが国東産で揃う食卓が実現する。
六郷の甘酒は、米と米麹だけで作られた甘酒だ。保存料や甘味料を使わない。朝の一杯、あるいは夜の温かい飲み物として、この町の米の甘さを直接味わう形になっている。
返礼品を選ぶ視点
国東市の返礼品を選ぶなら、『山と海のどちらに寄るか』で判断するのが自然だ。豊後牛で山の側面を、鯛めしやするめ烏賊で海の側面を。あるいは両方を選んで、この町の食べ方の全体像を家に招き入れるのもよい。
カメラなどの電化製品も返礼品に含まれているが、この町の顔は農業と漁業にある。寄付金を使う際には、その町の生業が食卓に届く形を優先して選ぶことをお勧めする。