遠賀川河口、春の海藻を家の食卓へ
芦屋町は遠賀川の河口に位置する、人口1万3千余りの小さな町だ。北九州市のベッドタウンとして知られ、交通の便は限られているが、その代わりに海がすぐそこにある。響灘に面した沿岸部は、冬から春にかけて特に豊かな漁場になる。
あかもくは、この季節の芦屋の台所に欠かせない海藻だ。ぎばさとも呼ばれ、春先に旬を迎える。届いた小分けパックを解凍して、ご飯にかけたり、酢の物に混ぜたり、味噌汁に落としたり——使い方は家によって異なる。粘りのある食感は、白いご飯の上でも、冷たい蕎麦の上でも、その場所を選ばない。配送回数を選べるのは、この海藻が季節ものだからだ。春先に何度か届けてもらい、旬の時期を長く楽しむ。そういう食べ方が、この町の海の恵みとの付き合い方なのだと思う。

明太子は、この町の「もう一つの顔」
しかし芦屋の返礼品を語る時、海藻だけでは足りない。明太子の存在を抜きにしては、この町の食卓は成り立たない。
博多名物の無着色辛子明太子や、宮近の明太子——これらは福岡県産の代表的な返礼品だ。芦屋町自体が明太子の産地というわけではないが、北九州地域の食文化の中心にあるこの品を、町の返礼品として選ぶことは自然だ。晩酌の時、白いご飯の上に一口。あるいは、おにぎりの具として。明太子は、日常の食卓に何度も登場する。

サーモンハラスの明太漬のように、魚と明太子を組み合わせた品もある。遠賀川河口で水揚げされるイカを「あしやんいか」と呼び、呼子の名産として知られるほど——この町の漁場は、複数の魚種を育てている。その漁場の恵みと、福岡の食文化を代表する明太子が、一つの返礼品の中で出会う。それが、芦屋町の食卓の現実だ。
季節の手当てとして
あかもくは春先、明太子は通年。どちらも、家の冷蔵庫に常備しておきたい品だ。小分けで届く返礼品は、一度に大量消費する必要がなく、毎日の食卓に少しずつ組み込める。遠賀川河口の漁場から、あなたの台所へ。その距離を、返礼品は埋めてくれる。
