玄界灘を見下ろす立花山の麓で
新宮町は福岡市の東隣にありながら、玄界灘に面した海の町だ。北西部の海岸は玄海国定公園に指定され、沖合には相島が浮かぶ。一方、南東部には立花山がそびえ、この山と海に挟まれた地形が、この町の産業と食べ方を決めている。
立花山は標高は高くないが、古くから戦国時代には立花氏の領土であり、今も町の象徴として立ち続けている。その麓の水田で育つ米が、新宮町の返礼品の中核をなしている。私がこの町を訪れるたびに感じるのは、都市近郊でありながら農業がまだ生きているということだ。福岡市への通勤者が43.9%と高いこの町でも、朝の光が立花山を照らす時間帯には、田んぼの水面がきらめいている。
立花山の米、毎日の食卓へ
立花山の米・二升五合は、この町の風土を最も素直に表現した返礼品だ。3.75キロという量は、四人家族が約二週間で食べ切る分量。毎日の炊飯に使う米だからこそ、産地の顔が見える。立花山の麓で育った米は、玄界灘からの潮風と、山からの清水を受けて育つ。その米を毎朝炊く時の香り、ご飯の粒の立ち方、冷めた時の甘さ——それらが、この町に寄付した人の食卓に直結する。

新宮町は2010年に新宮中央駅が開業し、その後の宅地開発で人口が急増した。2015年の国勢調査では全国で最も人口増加率が高かった町だ。だが同時に、この町は若い世代が多く、14歳以下の割合が20.8%と全国で最も高い自治体の一つである。つまり、子どもたちの食卓に毎日のせられる米が、この町の返礼品として選ばれるのは自然なことなのだ。
肉と海の幸、食卓の彩り
米の次に、この町の食べ方を支えるのが肉だ。博多和牛のカルビ焼肉は、立花山の米で炊いたご飯の上に、焼きたての肉をのせる——そういう食べ方を想像させる。焼肉のタレが米に染みる瞬間、家族で囲む食卓の温度が上がる。新宮町は福岡市に隣接し、都市的な食文化も流入しているが、同時に漁港を持つ海の町でもある。

シーフードミックスは、新宮漁港と相島漁港を背景に、冷凍で届く。ホタテ、エビ、イカの三種が800グラム。これは味噌汁に入れても、炒め物にしても、米の上にのせても、その日の気分で使える。玄界灘の漁業がこの町を支えていることを、食卓で思い出させてくれる品だ。
新宮町は若い人口が多く、子どもたちが毎日食べる米、週末に焼く肉、日々の食卓を彩る海の幸——それらが、この町の返礼品の中心にある。都市近郊でありながら、農業と漁業が息づいている町。その食べ方を、寄付を通じて家に迎え入れることができる。
