瀬戸内の日差しが、みかんを甘くする
高松は瀬戸内海に面した港町だ。北側に市街地が海に直接接し、南西には石清尾山塊が控える。この地形が生み出すのは、年平均気温16.7℃、年間日照時間2000時間を超える温暖で日当たりの良い気候。降水量も1150ミリと瀬戸内らしく少ない。こうした条件が、讃岐平野から瀬戸内海へ向かう斜面に、みかん栽培の適地を作ってきた。
秋口、高松の台所に届く瀬戸内温州みかんは、その日差しの恵みそのものだ。2L~Mサイズが混在する箱を開けると、皮の色が濃く、手に取ると重みがある。温州みかんは皮が薄く、房も細かく、そのまま手で剥いて食べるのが当たり前の品種。朝食の卓に、仕事の合間に、子どもの帰宅時に。一個手に取って皮を剥く手の動きは、季節の移ろいを体で感じさせる。

高松の台所では、みかんは「食べる」だけでなく「保存する」ものでもある。段ボール箱のまま風通しの良い場所に置けば、冬を通じて少しずつ甘みが増していく。12月から翌年1月にかけて、皮が薄くなり、房がほぐれやすくなる頃が食べ頃。家族の誰かが毎日一個、二個と手に取る。そういう日常の中に、瀬戸内の秋と冬が溶け込んでいく。
港町の食卓を支える、他の返礼品
高松は四国の玄関口であり、瀬戸内海の島々と本州を結ぶ港町だ。その食卓には、海の幸も欠かせない。天然真鯛の浜焼は、瀬戸内海で獲れた一尾をそのまま蒸し上げたもの。4~5人前の大きさで、塩と酒だけで仕上げられている。届いた日の夜、家族で囲む食卓に、瀬戸内の海がそのまま上がる。皮目はパリッと、身は白くふっくら。ゆで卵も添えられているので、そのまま食べても、ほぐして雑炊にしても良い。

高松の農業は米作も盛んだ。奇数月配送のコシヒカリは、6ヶ月間、毎月5キロずつ届く定期便。讃岐平野で育った粘りのあるコシヒカリが、秋から冬、春へと季節を追いながら家に届く。新米の香りから、冬の深い味わいへ。米の季節感を、毎月の食卓で感じることができる。
高松の秋から冬の台所は、こうしたみかん、海の幸、米が主役だ。瀬戸内の日差しと、港町の恵みが、毎日の食卓に着地する。
