厳島の対岸、瀬戸内海に面した港町
廿日市市は広島県の西部、瀬戸内海に面した港町だ。北に西中国山地の脊梁部を控え、南は穏やかな海岸線が続く。この地形が、この町の歴史を決めた。
鎌倉時代、厳島神社の再建のため対岸から多くの職人が移り住んだ。塩、木材、生活物資が集積され、毎月20日に市が立つようになった。その日の名が町の名になった——廿日市。以来、この町は厳島神社の造営・修繕と、西中国山地産の木材を集積する産業の町として、中世から近世を通じて栄えた。
今、その港町の風景は変わった。沿岸部は都市化が進み、広島都市圏の一部となった。だが瀬戸内海式気候という恵みは変わらない。年間を通して温暖で少雨。夏には日中の海風と夜間の陸風が交替する「夕凪」という無風状態が起こり、暑さと湿度が顕著になる。この気候が、柑橘を育てる。
瀬戸内レモンの酸と甘さ
瀬戸内レモンのリキュールは、この町の返礼品の中で最も風土を映している。瀬戸内海の温暖な気候で育ったレモンを、サワーに仕立てたものだ。

瓶を開けると、レモンの香りが立ち上る。ソーダで割れば、酸味と甘さが交わる。夏の夕方、仕事を終えた手に冷たいグラスを握る。瀬戸内の夕凪の中で、この一杯は季節を映す。レモンの爽やかさは、港町の風を思わせる。
廿日市は木材の町から、瀬戸内の柑橘の町へ。その転換を象徴する一本だ。
瀬戸内の別の表情
同じく瀬戸内の気候が生んだ白いライチのリキュールも、この町の返礼品として選ぶ価値がある。甘く、柔らかい口当たりは、瀬戸内の温暖さをそのまま飲み物にしたようだ。

旅行で廿日市を訪れるなら、楽天トラベルのクーポンで宮島口周辺の宿を取るのも良い。厳島神社を参詣した後、港町の夜景を眺めながら、瀬戸内レモンのサワーを傾ける。そうした時間が、この町の返礼品の使い方だと思う。
