市川沿いの町で、肉を焼く
福崎町は兵庫県の南西部、播磨の中央に位置する小さな町だ。市川の中流と七種川の流域を占め、周囲を低山と丘陵に囲まれた盆地。古くから東西の西国街道と南北の生野への街道が交差する交通の要衝で、今も中国自動車道と播但連絡道路、JR播但線が通っている。
この地理的な位置が、返礼品の顔を決めている。播磨から但馬へ、兵庫県内を南北に貫く流通の中心にあるからこそ、但馬牛という兵庫を代表するブランド牛が、福崎の食卓に自然に着地する。但馬牛の焼肉5種食べ比べは、その地理的な恵みを最も素直に表現した返礼品だ。

500gという量は、家族で一度の晩酌に丁度いい。5種類の部位が入っているから、焼きながら肉の違いを感じることができる。脂の乗り方、繊維の粗さ、焼いた時の香りの立ち方——同じ但馬牛でも、部位によって表情が変わる。その違いを、一晩で体験できる。
厚切りで、時間をかけて
もう一つ、この町の返礼品として推したいのが但馬牛の厚切りサーロインステーキだ。300gの厚切りが3枚。焼肉とは違う、ステーキとしての肉の食べ方を提案している。

厚切りは、焼く時間が必要だ。表面をしっかり焼いて、中をゆっくり温める。その間、肉の香りが立ち上り、脂が溶け出す。家の台所で、焼き網やフライパンの前に立つ時間が生まれる。それは、食事の準備というより、肉と向き合う時間だ。
季節の彩りも
福崎町は農業の町でもある。高井農園の季節のいちご詰合せは、同じ町で育つ果実。焼肉やステーキの後、口を清める甘さとして、あるいは朝食の一品として、季節ごとの表情を持ち込む。
返礼品を通じて、福崎町は交通の要衝であり、同時に農と畜産が共存する土地であることが見える。寄付は、その町の営みを家の食卓に招くことだ。