盆地を貫く水の道
北アルプスの西麓から東へ、高瀬川が南北に盆地を縦断する。市の面積の88パーセントが森林という山に挟まれた地形。その西には標高3000メートルを超える峰々、東には1000メートル近い山々が連なる。
古来、この町の人々は水と向き合ってきた。北アルプスから流れ出す高瀬川と鹿島川が作った扇状地。そこに集まる豊富な地下水。冬の豪雪が春に雪解け水となって流れ込む。農具川沿いでの稲作は約2000年前に始まったとされ、市街地には生活用水を供給する呑堰が今も巡らされている。
水資源に恵まれたこの地で、米作りは必然だった。
雪解け水で育つ一等米
北アルプスの雪解け水で育ったコシヒカリは、この町の地形と季節が一粒に凝縮された返礼品だ。

春、山々の雪が解ける。その清冽な水が田を潤す。夏の日中の気温と冬の厳しさ。寒暖の差が大きい大陸性気候が、米の甘みを引き出す。秋、刈り取られた稲穂は、北アルプスを背景に黄金色に輝く。
届いた米を炊く。湯気が立ち上る。一粒一粒が、この町の水と季節を運んでくる。毎日の食卓に、北アルプスの麓の風景が着地する。定期便を選べば、季節ごとに新米が家に届く。春の雪解けから秋の収穫まで、この町の一年を食べることになる。
他の選択肢
米以外の返礼品も、この町の水と地形に根ざしている。
シャインマスカットは、扇状地の日当たりと水はけの良さが育てた果実。有機肥料で栽培され、北アルプスの麓の果樹園から届く。

信濃大町の3酒蔵の呑み比べセットは、良質な地下水を利用した地酒。この町には3件の造り酒屋があり、同じ水源から生まれた3つの味わいを一度に知ることができる。晩酌の時間に、大町の水の個性が立ち現れる。
立山黒部アルペンルートの長野県側玄関口として知られるこの町。しかし本当の顔は、山と水が作った盆地の農業地帯にある。米、果実、酒。すべては北アルプスの雪解け水から始まる。
