山に囲まれた盆地が育てる米
加賀市に入ると、まず地形が目に入る。大日山、富士写ヶ岳といった千メートル級の山々が四方を囲み、その間を大聖寺川が流れ下る。盆地特有の朝霧が立ち込める季節、田んぼの面は鏡のようだ。
この地形が、米を育てる。特に合鴨を放して育てる農法は、この町の水田風景そのものだ。有機栽培の合鴨米は、農薬に頼らず、鴨が雑草と害虫を食べることで田を守る。手間がかかる農法だが、盆地の清水と、山からの栄養が流れ込む土壌があるからこそ成り立つ。精米五キロは、毎日の食卓に、この町の風景を運ぶ。炊きたての香りは、加賀の秋そのものだ。

三つの温泉が刻む時間
山代温泉、片山津温泉、山中温泉。加賀市は三つの温泉地を抱えている。それぞれが異なる谷筋に湧き、異なる歴史を持つ。
温泉宿に泊まることは、この町の暮らしの奥行きを知ることだ。あらや滔々庵の宿泊クーポンは、山中温泉の一軒の旅館で使える。露天風呂から見える渓谷の景色、夜間の静寂、朝の川音。温泉地は観光地ではなく、この町の人々が季節ごとに訪れる、生活の一部だ。寄付して届くクーポンは、その時間を自分のものにする権利である。

米と酒、水の恵み
盆地の水は、米だけでなく酒も育てる。常きげんの純米酒は、この町の蔵元が仕込む。清冽な水、地元の米。晩酌の盃に注ぐとき、加賀の冬の夜が立ち上る。
海も近い。福井県との県境を越えた先に日本海が広がり、橋立漁港から上がる魚も、この町の食卓に届く。昆布締めの詰め合わせは、海の幸を昆布で締めた、北陸の保存食だ。無添加で真空包装された五種は、晩酌の肴として、季節を問わず卓に置ける。
加賀市への寄付は、温泉地の宿泊クーポンで時間を買い、米と酒で日々を満たし、海の恵みで夜を深くする。そうした選択肢が、この町には揃っている。
