湖と山に挟まれた、寒冷地の風土
猪苗代湖の北岸に立つと、視界の大半を磐梯山が占める。東西北の三方を山々に囲まれた盆地のような地形。冬は積雪が1~2メートルに達し、年間降雪量は600センチを超える。この町は「特別豪雪地帯」に指定されている。
気温の年較差、日較差が大きい大陸性気候。1月から2月にかけて日平均気温が氷点下になり、-10℃を下回る日も数日ある。こうした厳しい冬が、この町の産業と暮らしを形作ってきた。かつて沼尻軌道で硫黄を運び、スキー場を開いた歴史も、この寒冷さあってのこと。
寒冷地が醸す、地ビールの個性
猪苗代の地ビールは、この気候風土の産物だ。冬の厳しさ、湖からの湿度、山々に囲まれた環境——それらが水質に、気温に、醸造の条件に影響を与える。

地ビールは、その土地の水と気候なくしては成り立たない。猪苗代の場合、磐梯山系の清冽な水と、寒冷地特有の温度管理の難しさが、醸造家の技術を研ぎ澄ます。冬の夜長、湖畔の静寂の中で、ゆっくりと熟成される。
届いた瓶を開けば、この町の冬の空気が立ち上る。晩酌の時間に、窓の外の雪景色を眺めながら、一杯。その味わいの背景には、磐梯山の雪解け水があり、この町の人たちが冬と向き合ってきた歴史がある。
湖畔の宿と、もう一つの選び方
ホワイトペンションの露天風呂付き宿泊も、この町の冬を体験する手段だ。猪苗代湖を眺めながら、露天風呂に浸かる。雪が降る夜、湯気が立ち上る。そうした時間の中で、この町の自然と季節が身体に沁みる。

福島牛のモモブロックは、寒冷地で育った牛肉の柔らかさと風味を家庭の食卓に届ける。冬の夜、暖かい鍋や焼肉で、この地の恵みを味わう。
地ビール、宿泊、食材——どれを選ぶにせよ、猪苗代への寄付は、磐梯山と猪苗代湖に守られた、寒冷地の暮らしを支えることになる。
